打ち切りが2本も出た4月期ドラマだが、そのなかで“隠れたヒット”があることはあまり知られていない。

堺雅人と新垣結衣がW主演の弁護士ドラマ『リーガル・ハイ』(フジ)である。
ちょっとおっちょこちょいだが、訴訟で一度も負けたことがない敏腕弁護士・古美門研介(堺)、
それに真面目で正義感の強い新米弁護士・黛真知子(新垣)の2人が繰り広げるコメディーだ。

このドラマは9回平均12.4%でベスト5入りし、ここにきて視聴率は右肩上がり。
7、8回では14%台を続けて出した。

驚きなのは「録画率」がトップということだ。
これはソネット・エンタテインメントが行なっている調査で、どのドラマがもっとも録画されているかを調べるもの。
こうしたデータはほとんど公表されていないが、多くのスポンサーが『リーガル・ハイ』がトップであることに注目している。

「いまのドラマ視聴者は、リアルタイムよりもブルーレイなどに録画しておき、土・日曜にまとめて観ることが多い。
録画視聴率は、本来の視聴率に反映されないので、
従来の視聴率を加えるといかに『リーガル・ハイ』が観られているかがわかります。
日本には、視聴率調査会社がビデオ・リサーチしかなく、録画率にもほとんど力を入れていない。遅れているというしかありません」(テレビ業界関係者)

『リーガル・ハイ』が「録画率調査」の存在・重要性をアピールした功績は大で、今後は視聴率調査方法を大きく変えていくだろう。