被害の声が絶えないにもかかわらず、歌舞伎町や池袋など都心の繁華街でいまだに蔓延するプチぼったくり居酒屋。



「完全個室で飲み放題!フードを一品つけるだけで2時間880円」といった路上キャッチのウマい話について行くと、案内された先には、当初の説明とはまったく違う空間とサービスが待っている。


薄いカーテンで仕切られただけの「個室」とはとても言えない狭い席に、冷凍食品を揚げただけのフライや薄いカクテル。会計時には「席料」や「週末料金」などが加わり、ほとんど飲み食いをしていなくとも1人5,000~6,000円取られることも珍しくない。


こうしたプチぼったくり被害が絶えないのは、行政による規制がないからというだけではない。
やはり、キャッチに引っかかる「カモ」が絶えないからという身も蓋もない理由がある。


プチぼったくり居酒屋に引っかかるのは、コミケやライブなどで上京してきた地方組という印象が持たれがちだ。
だが、餌食になるのは彼らだけではない。
意外にも、都心のサラリーマンにも被害者が多いという。


都心にオフィスを構える東証一部上場のIT企業で勤めるHさん(女性・27歳)。彼女曰く、部署や会社の部活の飲み会でこうしたプチぼったくり居酒屋に入ってしまうことが多いという。

「キャッチに声をかけられてプチぼったくり居酒屋に入ってしまうのは2件目の店を探しているとき。
次の店が決まっていない時に、集団で固まっていると、必ずキャッチが声をかけてきますよね」(Hさん)


Hさんによると、声をかけられても断ればよい、とはならないらしい。

「40代以上の上司に顕著なのですが『もうここでいいじゃん』と、キャッチに声をかけられた店に入ってしまおうとするんです。
『そこはやめたほうがよい』と若手が制止しても、その場からなるべく歩きたくない年配世代は多少高くついてもついていってしまうんです」(同氏)


上司たちが酔いが回っている状態で難しいことを考えたくなくなるのは想像に難くない。
彼らが徒歩の移動を煩わしく感じているとすれば、その「面倒くささ」に路上キャッチが入り込む可能性は十分ある。

「プチぼったくり居酒屋に入ったところで、上司が飲み代を多めに出すのでこちらとしては直接的な被害をうけるわけではないんですよね。だから何度も入ってしまう」


普通のサラリーマンたちが悪質なプチぼったくり居酒屋を利用し続けるからこそ、これらの店はのさばり続けることになる。

行政が何らかの規制を設けても、客側の行動が変わらなければ同様の被害は出続けることになるだろう。
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