新興国を中心に世界的な需要拡大が続くスマートフォン。



搭載されるカメラの“眼”の役割を果たすのが、画像処理を行う半導体「イメージ(画像)センサー」だ。
金額シェアで約4割と世界首位のソニーは、米アップルなどの有力スマホメーカーに供給している。
そんな中、中国の業界アナリストによる「ソニーのセンサーが不足して、中国産スマホがつくれない」という“悲鳴”が現地メディアで紹介された。
記事では、中国人が認めたがらない「日本メーカーへの依存」を直視すべきだと論評している。


普段は表に出ない中国スマホ業界の懸念が白日の下にさらされたのは、アナリストが中国版ツイッターといわれる短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」に投稿したつぶやきで“暴露”したのがきっかけ。
これを中国メディアの「頭条前瞻」が4月末に報じた。


記事によると、つぶやきの内容はこうだ。

「中国のスマホ市場をガラリと変えかねない不安要素が出てきた。
ソニーの画像センサーが不足し、5月に多くの中国産スマホのカメラが品切れになっているのだ。
これにより、国産スマホの高級モデルはピンチに陥っている。
ソニーの生産能力からみると、アップルにほぼ囲い込まれている。ああ、泣きっ面にハチだよ!」


ソニーはこの報道についてコメントしていないが、今年に入り、何度も増産計画を打ち出しており、需要拡大への対応を急いでいるのは確かだ。


具体的には、熊本県や長崎県などの生産拠点で月約6万枚の画像センサーを生産しているが、製造設備を拡充し、平成28年9月末に月産約8万7000枚に引き上げる。
28年3月期の投資額は2100億円で、ソニー全体の設備投資額の4割強を占める。
増産しているのは、「積層型CMOS(シーモス)」といわれる画像センサーで、小型化と高画質化を両立できるため、スマホやタブレット端末向けで引き合いが強いという。


ソニーはまだ「東京通信工業」という社名だった昭和30年、半導体技術により小型化を実現した日本初のトランジスタラジオを発売した。
また、当時の半導体部長で後に社長となり、在任中に急逝した岩間和夫氏の指揮でCCD(電荷結合素子)を開発。
これを採用したビデオカメラ「ハンディカム」のヒットにつながるなど、同社の半導体事業が強い背景には歴史的な経緯がある。
「エクスペリア」を擁する携帯端末の販売は苦戦が続いているが、ソニーは世界のスマホ市場に大きな影響を与えているのだ。


「頭条前瞻」は、ソニーのセンサーが供給されない場合、「中国メーカーがやられるだけなのは明らかだ」と指摘。
「国産ブランドが可能な選択肢は、サプライヤーを替えたり、他メーカーの技術革新を待つしかないが、これは消費者にとって悪いニュースだ」と記している。


ソニー以外の電子部品も日本企業が強く、スマホ市場拡大が好業績につながっている。
平成27年3月期連結決算をみると、村田製作所は、スマホ内部で電気を蓄える積層セラミックコンデンサーが好調で、売上高と営業利益が過去最高。
TDKもスマホ向けの高周波部品の受注が拡大しており、電子部品大手7社全社が増収、最終増益となった。


頭条前瞻は、「iPhone(アイフォーン)」の部品に関して、日本メーカーが3割超を占めていると紹介。
「巨大なアップルも日本製品から逃れることは無理で、ましてや中国はどうだというのだ」と嘆き、このように強調している。

「中国人が言うところの『日本製品ボイコット』は現実的ではなく、夢物語に過ぎない」
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