国会の安保法制論議が迷走を続けるなか、安倍首相の“家庭内野党”を自認するアッキーこと昭恵夫人は元気だった。

先頃も安倍首相批判を比較的多く展開する週刊誌「週刊現代」(講談社)6月13日号のインタビューに応じ、驚きのエピソード、持論の数々を披露している。

『夫にも、マスコミにもこの際、言わせてもらいます』

こんな刺激的タイトル記事の中で、アッキーは、しかし意外なマスコミ批判を展開した。

「『中身はともかく、どうしてこんな写真を使うの!?』って思うんです。私、いつもヘンな写真ばっかり載せられているから……」


記事の内容より自分の写真写りが大事。
しかも「他人からどう見られているか気になっていました」というアッキーは、巨大掲示板「2ちゃんねる」もチェックし、「バカ」「ブス」と書かれたことにご立腹のようなのだ。


なんともアッキーらしい50代女性の乙女心(笑)だが、しかし話が夫の安倍首相や政治、そして自身が熱心に取り組む環境問題に及ぶと、家庭内野党ぶりがどんどん出てくる。
特に沖縄・普天間基地の辺野古移転問題に関し、かつて大喧嘩になったエピソードとしてこう語っている。

「今も覚えているのは、結婚前に環境問題で言い合いになったんです。
私は、当時揉めていた石垣島の新空港の建設に『飛行場を作るとサンゴ礁が壊されてしまう』と言って反対していたんですが、そうしたら主人が『そんなこと言うけどじゃあどうするんだ』って。
あの時は全く議論になりませんでした」


その上で辺野古問題に言及した。

「本心を言うと辺野古の飛行場も海の上には作らないでほしい。
私は昔から海を守りたくて、それで東北の防潮堤建築にも反対しているんです」


もちろん、安倍夫妻のこうした“政策不一致”は今に始まったことではない。
憲法、原発、韓国への姿勢まで、ことごとく違っている。
例えば今年5月に発売された「文藝春秋」(文藝春秋)6月号のインタビュー『安倍昭恵 新しいファーストレディー宣言』では、憲法9条について「今の憲法は時代に合っていないところもあります」「(安倍首相は)今回こそ日本人が自分たちで考えた憲法を作りたい、と考えているんだと思います」と夫に一定の理解を示したのち、ズバリ9条堅持を「でも私自身は、9条は守ってもいいかなという考え方なので」と語っている。


だが、この「文藝春秋」インタビューでさらに驚かされるのは、安倍首相が成長戦略として大きく位置づける「女性の活用」について、アッキーがその“欺瞞”とも思える本質をこう暴露してしまっていることだろう。


安倍首相はアッキーがいろいろな話を喋っても、「基本的に自分の関心があることしか聞いていない」という。
そして問題の「女性の活用」だ。

「女性活用のようなテーマも、主人と話す機会はほとんどありません」
「主人はもともと保守的な考え方の持ち主ですので、女性がみんな働くことが良いとは、今も思っていないのかもしれません。
女性には社会で活躍してもらいたいとの思いがある反面、あまりにも多くの女性が社会に出ることで、伝統的な日本のよき家庭の形が崩れてしまうことを恐れているような気がします」


これぞ家庭内野党。夫に遠慮してか曖昧な言い方になってはいるが、アッキーが語っている安倍首相の実像は、女性の社会進出など本音では望んでいない。
そして労働者派遣法改正や「3年育休」などにしても、女性の社会進出を阻み “家庭”に縛ろうということではないか!


ツッコミどころ満載なアッキーが語る安倍首相の“本当の姿”だが、こうしたファーストレディーの肉声を発することは、アッキーの最大の功績なのかもしれない。


さらに、アッキーは前出「週刊現代」で夫からこんな圧力を受けたことまで披露している。

「実はUZU(アッキーが経営する居酒屋)は主人からもおカネを借りて開いたお店なので、『借金を返さない場合はオレが乗っ取る』『社長になってチェーン店にする』と脅されました」


アッキーは「余計なことはしないで」と現在のところ突っぱねているらしいが、安倍首相には、日本を戦争に突き進ませる前に是非とも首相を辞めて居酒屋チェーンの社長になって欲しい。マジでそう思う。

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