4日に公示され選挙戦がスタートした参院選だが、今回、メディアなどを通して高い知名度があるいわゆる「タレント候補」の数の少なさが目立つ。


主なところでは、かつて参院議員をつとめた元プロレスラーのアントニオ猪木氏(維新・比例)、昨年の衆院選にも出馬し落選した俳優の山本太郎氏(無所属・東京)、写真家の霧島ローランド氏(自民・東京)、元K-1ファイターの佐竹雅昭氏(自民・比例)、元日本テレビアナウンサーの小倉淳氏(維新・東京)、元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏(自民・比例)らだが、
「3年前の参院選には25人のタレント候補が立候補したが、当選したのは自民から出馬した元プロ野球選手の石井浩郎氏、元女優の三原じゅん子氏、民主から出馬した柔道五輪金メダリストの谷亮子氏ら5人にとどまった。
そのため、各党がタレント候補擁立に慎重になった結果、前回よりも大幅に減った」(永田町関係者)。

そんな中、今回から解禁となったインターネットを使った選挙運動のみで選挙活動をしているタレント候補が音楽ユニット「東京プリン」のメンバーである伊藤洋介氏だ。

「伊藤氏は慶大理工学部卒業後、山一証券を経て、アッキーこと安倍晋三首相夫人の昭恵さんの父親が社長をつとめた森永製菓に入社。
その縁でアッキーと親交があり、今回はアッキーの推薦で出馬。
アッキーとのパイプがあったせいか、エイベックスの松浦勝人社長の腹心的な存在だった。
自民はネットの影響力を分析するための候補者として擁立したようだが…」(同)

そのため、伊藤氏は街頭演説や集会を一切行わず、フェイスブックやツイッターで有権者に政策を訴えかけているが、6日昼過ぎ時点でのフォロワーは約1300人。

今回出馬しているほかのタレント候補のツイッターのフォロワーは猪木氏が約5万1000人、山本氏は約1万2000人、佐竹氏は約5000人で伊藤氏のフォロワーの少なさは一目瞭然だが、フォロワーをどこまで増やせるかが選挙戦のカギとなりそうだ。