【送料無料】世界で一番美しい元素図鑑 [ セオドア・グレイ ]
世界で一番美しい元素図鑑 [ セオドア・グレイ ]
液体状の酸素、青く光るアルゴンなど118個の元素の写真に解説が添えられた『世界一美しい元素図鑑』が15万部を突破した。
そのヒットの経緯は少し意外なもの。創元社社長・矢部敬一さん(54)に話を聞いた。

「同時発売のつもりが、iPad版の『元素図鑑』が半年ほど先に発売されることになったんです。
iPad版のほうが値段も安いですし、紙の図鑑が売れなくなるのではないかとずいぶん抵抗しましたが、結果的にはiPad版が話題になったのがよいPRとなりました。
著者のセオドア・グレイさんが来日してテレビのバラエティ番組に出演したこともあって、紙の図鑑も発売直後から順調に売り上げを伸ばしています」

まず目を引くのが写真の美しさだ。
万物の根源でありながら姿を思い浮かべるのが難しい元素。
その様々な形態を大きな写真で紹介する。
「イットリウムはヒッピーに似ています」「リンは嫌われものです」といったユーモラスな文章で、科学的な解説だけでなく、各元素の意外な用途や元素発見の歴史などのエピソードも盛り込まれ、専門家からの反響も大きかったという。

「これまで図鑑というと子どもか専門家向けでしたが、これは一般の大人も楽しめる図鑑です。
自然科学はつねに新しい発見があり、書籍のジャンルとしても伸びていますね」と矢部社長。

グレイ氏はサイエンスライターとして活躍する元素コレクターだが、専門はソフトウェア開発。
iPadの発売を知り『元素図鑑』の電子書籍化を決断したという。iPad/iPhoneアプリは全世界で25万本のベストセラー、日本でも5万本以上を売り上げた。

「本国アメリカでもiPad版が出ると書籍が売れなくなるのではという懸念はあったそうですが、紙の図鑑の売り上げが落ちることはなかったようです。
電子書籍と紙の書籍の読者があまりかぶっていないのが現状なのではないでしょうか。
同じコンテンツで一緒に盛り上がれるというのは、強みにもなると思います」

電子書籍の評判が紙の書籍のヒットに繋がった、ひとつの好例となった。